3.11から8年で災害時の通信を考える

3.11東日本大震災から8年となりました。
その日は秋葉原にいて強烈な揺れと駅のモニターに映るニュースから津波の恐ろしさを実感させられました。
都心では電車が全てストップし、道路も大渋滞となり、徒歩で帰宅をする多くの方や、私も含めて建物や地下街などで一夜をすごした帰宅困難者も多くいました。
携帯電話での通話もほとんどつながらない状態となっていました。

今後、首都直下型地震や東南海地震も起こりうることから、通信面での対処などについて整理していきたいと思います。

まず、携帯電話、スマートフォンによる通話、通信についてです。
通信キャリアの基地局は、当初から停電が発生しても通信ができるように非常用バッテリーを設置していました。
しかし、東日本大震災の際、東北地方で電線の断などによる長時間の停電が発生して、バッテリー切れが起きたりしました。
そのため、バッテリーの容量を大きくするなどの対策がとられています。
また、基地局自体や基地局までの通信路が津波や山崩れなどで壊れて、圏外になってしまう場所もかなりありました。
その対策として、車載基地局の配備や、docomoでの大ゾーン基地局設置などが行われています。

次に利用者側になります。(地震等災害発生箇所として)

まず、通話ですが、地震等では家族の安全を一刻も早く知りたいと思い、電話をかけると思います。しかし、東日本大震災の時はほどんどかけられなかったと思います。
これは、優先電話(災害対応など必要な電話)を優先させるために、一般加入者の発信は制限がかかっていました。(大規模災害時は90%以上の規制がかかります。)

また、災害時には「ふくそう」という状態が発生する可能性があります。
携帯電話の発信では、多くの利用者が電話をかけるために1つの基地局に接続しようとすると、基地局の処理能力をオーバーして接続できない状態(「ふくそう」発生状態)になります。
また、全国から災害発生地域に一斉に電話をかけようとするので、災害発生地域の電話交換機に集中して接続できない状態(「ふくそう」発生状態)になります。
この「ふくそう」状態が発生し、長時間続くと「ふくそう」の連鎖が発生して、大規模な通信障害が発生する恐れがあります。
そのため、災害発生時などに「ふくそう」による通信障害を発生させないために、基地局での発信規制や交換機の発着信規制を行っています。(なかなかつながらないのはこの規制にもよります。)

災害時の携帯電話での通話はかなり難しいと思います。
その時に災害地域から他の地域に電話をしたいと思ったら、「公衆電話」を利用するとよいです。
「公衆電話」は「優先電話」になっていますので、発信の制限はかかっていません。
また、電話局までの電話線が切れているということがなければ、まず利用できますので「公衆電話」を探してみてください。
東日本大震災の時は、私も秋葉原駅前の公衆電話に並んで、実家に電話連絡ができました。
ただし、緊急時ですから多くの方が利用できるように、無事の連絡ができたらすぐ次の方にかわるようにしましょう。
今のお子さんは、携帯電話があるため、公衆電話を利用したことがない方が多いと思います。
この機会に公衆電話を実際に使ってみるということをやってみてはいかがでしょうか。

次にインターネットによる通信です。
東日本大震災時は、2009年にiPhone3GSが発売されて以降少しずつスマートフォンが普及し始めていていましたが、まだ普通の携帯電話が主流でした。
震災が発生して、携帯電話からの電話やメールは通話の交換機を使用していたため、規制でつながらない状態になっていました。
そのなか、twitterなどのインターネットサービスは、通話とは別のパケット交換機を経由してインターネットに接続していたため、規制の対象にならず(通話のように回線を占有する通信でないため)データ送受信時のみ基地局に接続できれば利用することができました。
twitterは、米Twitter社が震災発生の情報を知って即座に日本向けサーバの増強を行ったため、通信量の増大にもサーバが落ちることなく対応できたため、情報を伝える大きな手段として使われました。
震災後twitterを始める方も多かったようです。
また、LINEも東日本大震災をきっかけにコミュニケーションツールとして必要と考えられて作られました。
その後スマートフォンが普及し、インターネットを利用したSNSなどが盛んに利用されています。

インターネットの利用は通話のように回線を占有することはないため、その後の度々発生している災害においても有用のツールとして利用されています。

災害発生時には、インターネット経由での各キャリアが立ち上げる「災害伝言板」の利用や、SNSでの連絡の利用などが有効と思います。

スマートフォンはかなり便利になりましたが、バッテリーが切れると使用できなくなります。
場所によっては長期間の停電も考えるので、予備バッテリーを持つなどの対応もしておいた方がよいと思います。

情報の入手する元としては、ラジオは重要です。
震災時は情報難民も多かったためか、震災直後は、手回し充電できるラジオ+ライトが売れました。(私も購入しました)
このような、電気に頼らなくていいツールも1つは持っていたら、いざと言うときに役立つと思います。

いろいろ安全面について考えてみてはいかがでしょうか。